【元銀行員が解説】カードローンの返済方式を比較してみた

元銀行員がカードローンの返済方式を比較してみた

カードローンの返済方式がどうなっているのか、知りたい人もいるかもしれません。

結論から言うと、カードローンの返済方式はかなり分かりづらいです。とはいえ、内容自体は難しくありません。

そこで今回は、カードローンの返済方式のポイントを、最初に簡単に説明します。

その後、返済形式の用語を詳しく解説した上で、カードローン各社の返済方式の中身を見ていきます。


(3分で分かる)カードローンの返済方式のキホン

カードローンの返済方式をきちんと説明しようとすると、かなり複雑です。

ここでは難しい用語は使わずに、大雑把なポイントだけ紹介します。

カードローン返済額の3つのルール

公表されているカードローンの返済方式は何種類もありますが、それらに共通しているのは以下の三つです。


・毎月の最低返済額は借入額に応じて決まる

・(最低)返済額を上回る返済も可能

・毎月の返済は、元本と利息の返済にあてられる



一つずつ説明します。


毎月の「最低返済額」は、カードローンの借入残高によって決まります。

最低返済額とは、「最低でもこれだけは毎月返済してください」とカードローン会社が提示する金額です。


この最低返済額は、借入残高に比例して増える仕組みです。

「最低」という言葉がある通り、それを上回る返済も可能です(これを「繰り上げ返済」と言います)。


この毎月の返済額は、借入元本と利息の返済に使われます。


上の三つはどのカードローンの返済方式でも同じですが、消費者金融か銀行カードローンかで違いがあります。

<関連記事>:カードローンの一括返済で絶対気を付けたいこと

後で詳しく説明しますが、カードローンの返済方式は「残高スライド元利定額リボルビング」方式であることが一般的です。

消費者金融は、完済まで毎月の返済額が一定

消費者金融の返済方式では、借り入れをすると、そこで毎月の返済額が決まります。

この毎月の返済額は、借入が完済するまで一定です。


ただし返済中に新たに借り入れをした場合、借入残高の合計に応じて、新たな毎月の返済額が決定します。

銀行カードローンは、毎月の返済額が少しずつ下がる

銀行カードローンの場合も借入をすると、その借入残高に応じて毎月の返済額が決まります。

ただし銀行カードローンでは、返済が進むと借入残高に応じて毎月の返済額も下がります。


また返済中に新たに借り入れをした場合、借入残高の合計に応じて、新たな毎月の返済額が決定します。

この点は、消費者金融と同じです。

<関連記事>:カードローンの返済期間はどの位?返済できない時はどうなる?

カードローンの返済方式を簡単に説明しようとすると、以上の通りです。以下では、もう少し細かく説明します。



カードローンの返済方式はなぜ分かりづらい?

先ほど、「カードローンの返済方式はかなり分かりづらい」と説明しました。

でも、なぜそんなに分かりづらいのでしょうか?

返済方式の用語の使い方が各社で違う

カードローンの返済方式がわかりづらい理由は、大きく言って二つあります。


一つは、用語そのものが取っ付きにくいです。

カードローン返済方式の用語については、後で詳しく説明します。


二つ目の理由は、各社で説明している用語の意味合いが、微妙に違うからです。

あとで詳しく見ていきますが、A社とB社で同じ返済方式のはずなのに、返済の計算方法が異なる場合もあります。


以上のように返済方式の用語は分かりづらいですが、考え方はそこまで難しくありません。

返済方式の用語の説明は「カードローン返済方式の用語を解説!」で行います

大手カードローン各社の(公表してる)返済方式を紹介

以下は、大手カードローン各社で公表している返済方式の一覧表です。

表の中にある「用語なし」とは、公式サイトで返済方式を挙げてない会社です。

カードローン会社 返済方式
プロミス 残高スライド元利定額返済方式
SMBCモビット 借入後残高スライド元利定額返済方式
アコム 定率リボルビング方式
アイフル 借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式
レイクALSA 残高スライドリボルビング方式
元利定額リボルビング方式
三井住友銀行カードローン 残高スライド元利定額
バンクイック 用語なし
みずほ銀行カードローン 用語なし
オリックス銀行カードローン 残高スライドリボルビング方式
じぶん銀行カードローン 用語なし
横浜銀行カードローン 用語なし
楽天銀行スーパーローン 残高スライドリボルビング返済方式

一見するとカードローン各社で、返済方式がかなり違うように見えます。

ですが上で説明した通り、返済方式の中身はどの会社も基本的に同じです。


違いを挙げるならば、消費者金融と銀行カードローンで2タイプで違いがあります。

一方でカードローン各社が公式サイトで説明してる用語に、こだわらない方が良いでしょう。


たとえば消費者金融のレイクALSAとオリックス銀行カードローンは、どちらも「残高スライドリボルビング方式」を採用している、と表にあります。

ところが実際にその中身を見てみると、毎月の返済額の決まり方に大きな違いがあります。


カードローンの返済方式は、公表されている用語よりも返済額の計算方法に注目すべきです。

カードローンの返済方式は(実質)2タイプだけ

上の表で見た通り、返済方式の用語は各社で違いますが、大きく見るとカードローンの返済方式は実は1種類しかありません。


カードローンの借入残高に応じて最低の返済額が決まり、それを毎月返済していく方式です。

これを、「残高スライド元利定額リボルビング方式」といいます(詳しくは後で説明します)。


ただし毎月の返済額の決まり方で、銀行カードローンと消費者金融で2つのタイプがあります。


消費者金融は、一度決まった返済額は(再度借入をしない限り)変わることはありません。

たとえば、プロミスでは返済額について以下のような説明をしています。

毎月のご返済金額は、最終お借入後の借入残高に応じて変動する「残高スライド元利定額返済方式」です。
毎月のご返済金額以上であれば、お客さまのご都合に合わせて、多くご返済いただくことも可能です。


一方で銀行カードローンは、返済が進むと借入残高が減り、それに応じて毎月の返済額が落ちます。

たとえば、銀行カードローンのバンクイックを例に説明します。


バンクイックは返済方式についての記述はありませんが、返済額について以下のような説明書きがあります。

「返済期日における返済額は、毎回返済日時点の借入残高に応じた金額となります。以下の金額は最少の返済額です。」

利率 年8.1%以下 利率 年8.1%超
10万円以下 1,000円 2,000円
10万円超20万円以下 2,000円 4,000円
20万円超30万円以下 3,000円 6,000円
30万円超40万円以下 4,000円 8,000円
40万円超 (借入残高が10万円増すごとに)
1,000円を追加
(借入残高が10万円増すごとに)
2,000円を追加

<出典>:バンクイック 商品説明書

返済方式の用語こそ使われていませんが、バンクイックの返済方式も事実上、他の銀行カードローンと同じです。


ここまでをまとめると、以下のようになります。

・カードローンの返済方式は、借入額に応じて毎月の返済額が決まる

・消費者金融は、一度決まったら毎月の返済額が変わらない

・銀行カードローンは、借入残高に応じて返済額が変わる


この違いがカードローン利用者にどんな影響を与えるかは、「カードローンの返済方式の違い、注意すべき点は?」で詳しく解説します。

この返済方式により、銀行カードローンの返済期間は長くなりがちです



カードローン返済方式の用語を解説!

先ほど、カードローンの返済方式は「残高スライド元利定額リボルビング」と説明しました。

この用語を理解する必要はありませんが、用語の中身について知りたいマニアックな方もいるでしょう。

ここではカードローン返済方式の、用語を説明していきます。

「元利定額」とは?

「元利定額」とは、元本(=元金)と利息を合わせた金額を、毎月定額で返済する方式のことです。


以下の表は、10万円を借りて元利定額で返済する場合の例です。

元本返済 利息 返済合計 返済後元本
19,500 1500 21,000 80,500
19,792 1,208 21,000 60,708
20,089 911 21,000 40,619
20,391 609 21,000 20,228
20,228 303 20,531 0

毎月の返済額が、一定であることが分かります。

本来なら返済が進むほど借り入れ元本が減り、その分利息も減ることになります。


であれば返済が進むほど、毎月の返済額が下がってもおかしくないはずです。


ですが毎月の返済額が違うのは、利用者からも分かりづらいです。

このため毎月の返済額は一定にし、その額の中で元本と利息の返済に使うという方式です。

「リボルビング」とは?

「リボルビング」という言葉を聞いたことなくても、「リボ払い」という言葉を聞いたことがある人は多いはずです。


リボルビング方式とは、以下の2点を満たす返済方式です。


・毎月決まった一定額を返済すること

・指定された額以上の返済ができること

リボ払いの特徴

<出典>:リボ払いの特徴と利用上の注意(日本クレジット協会)


クレジットカードでは一般的な返済方式ですが、実はカードローンでもよく使われています。


リボ払いと「分割払い」との違いですが、分割払いの場合は決まった回数だけで返済額を割って返済する方式です。

例えば5回払いでしたら、返済額を5分割して毎月返済します。


一方でリボ払い(リボルビング)の場合、返済回数は特に決まっていません。

リボ払いで払うべき毎月の返済額が決まっており、返済額に応じて返済期間が変わるからです。

後で見る通り、このリボルビング方式は、他の返済方式と一緒に使われることが多いです

「残高スライド」とは?

「残高スライド」とは、借入額に応じて返済額が変わる方式です。

借入額が多ければ、それに比例して毎月の返済額が多くなります。


借入額に応じた返済額は、テーブル制で設定している場合が多いです。

最終借入後残高 返済額
10万円以下 4,000円
10万円超過、 20万円以下 8,000円
20万円超過、 30万円以下 11,000円
30万円超過、 40万円以下 11,000円
40万円超過、 50万円以下 13,000円
50万円超過、 60万円以下 16,000円
60万円超過、 70万円以下 18,000円
70万円超過、 80万円以下 21,000円
80万円超過、 90万円以下 24,000円
90万円超過、100万円以下 26,000円

上の表は、SMBCモビットが公表している残高スライドの返済額です。

なお残高スライド方式は、リボルビング方式と併用して使われることが多いです。

「残高スライド元利定額リボルビング」とは?

ここまで、返済方式で使われる用語の説明をしてきました。

これを踏まえれば、「残高スライド元利定額リボルビング方式」がどんな返済方法なのか分かります。


・残高スライドとあるので、カードローンの借入額に応じて返済額が変わります。

・元利定額とあるので、毎月の返済は元本と利息の返済に使われます。

・リボルビング方式とあるので、毎月の返済額は一定でそれを上回る返済も可能です。


返済額が変わるのに、返済額が一定って、おかしくない?

「残高スライドは借入額に応じて返済額が変わるのに、リボルビング方式で返済額が一定なので、矛盾しているのでは?」と思う人もいるかもしれません。


順番としては、まず残高スライド方式で、借入額に応じて毎月の返済額が決まります。

この毎月の返済額が、リボルビング方式によりその後は一定というわけです。


ただし先ほど説明した通り、ここから消費者金融と銀行カードローンの違いがあります。

銀行カードローンの場合は返済が進むと、毎月の返済額も少なくなります。

一方で消費者金融は完済するまで、毎月の返済額は変わりません。



ちなみに返済方式の比較表の中で、アコムだけ「定率リボルビング方式」という返済方式を採用していて、他社と違うように見えるかもしれません。

ですが、この返済方式も、借入額に応じて一定の割合の返済額が決まり、その後は完済まで一定です。


実質的に、残高スライド元利定額リボルビング方式と何ら変わりありません。

多様な返済方式があるように見えますが、実際には上で説明した二パターンしか返済方式がないのです。

<関連記事>:銀行カードローンとは?元銀行員がメリットとデメリット・リスクを解説します

返済方式の用語を追いかけることに意味はありません。どんな風に返済額を計算してるかを、理解することの方が大事です



カードローンの返済方式の違い、注意すべき点は?

上で説明した通り、カードローンの返済方式は、消費者金融と銀行カードローンで違います。

では、この違いが我々にどんな影響があるのか、最後に見ていきます。

返済負担が軽くなる銀行カードローンは要注意!

銀行カードローンの返済方式は消費者金融と違って、返済が進むほど毎月の返済額が減っていきます。

ですので利用者からすると、毎月の返済が楽になる訳です


これは利用者にとって大きなメリットに見えるかもしれませんが、そうとも限りません。

毎月の返済額が減るということは、それだけ、返済期間が延びるということにもなります。


返済期間が延びるということは、トータルで見た返済総額が増えるということです。

つまり銀行カードローンの返済方式は、目先は利用者にとってお得ですが、長い目で見ると返済負担が重くなります。


銀行カードローンの利用者は、この特徴をよく理解しておく必要があります。

そうでないと、銀行カードローンの返済に苦しめられるかもしれません。

<関連記事>:カードローン金利の仕組みを元銀行員が解説!利息の計算方法は?

銀行カードローンこそ繰り上げ返済を!

銀行カードローンの最低返済額は、返済が進むにつれて落ちてきます。

銀行カードローンの提示通りに返済を進めると返済期間が延びてしまい、返済総額が大きくなるのは上で見た通りです。


ですので、お金に余力がある時は、繰り上げ返済を積極的に活用すべきです。

繰り上げ返済した分は元本の返済にあてられるため、借り入れの削減効果が大きいためです。

<関連記事>:カードローン返済の上手なコツは?

目先の返済が楽だからといって、銀行カードローンの返済をズルズル引き延ばすのは止めましょう!


以上、カードローンの返済方式について、各社を比較してみてきました。

カードローンの返済方式は呼び名こそ違うものも、どこも(実質的に)残高スライド元利定額リボルビング方式です。


違いがあるとしたら、消費者金融と銀行カードローンの違いです。

銀行カードローンは返済が進むと、毎月の最低返済額が落ちてきて、このため返済期間が延び返済総額も大きくなりがちです。

返済負担を少しでも軽くしたい人は、お金に余裕がある時に繰り上げ返済を積極的に活用すると良いでしょう。

この記事のまとめ

  • 公表しているカードローンの返済方式は多種だが、(実質)残高スライド元利定額リボルビング方式のみ
  • 毎月の最低返済額は、カードローンの借り入れ残高に比例して決定する(残高スライド)
  • カードローン会社が提示する最低返済額を上回る返済も可能(リボルビング)
  • 消費者金融は毎月の返済額が一定だが、銀行カードローンは返済が進むと返済額が減る
  • 銀行カードローンは返済総額が多くなりがち。繰り上げ返済を積極的に使うこと

もぐお

この記事の執筆者: もぐお

元銀行員。難しいキャッシングの情報を分かりやすくお伝えできるよう、頑張ります!プロフィールはコチラ




人気のカードローンは?





検索
このサイトの執筆・監修をしています

初めまして。このサイトの管理人で、「もぐお」と言います。元銀行員で、このサイトの執筆・監修を行っています。


カードローンのおすすめランキング