細かい審査基準は各社で異なりますが、審査の方法や重視されるポイントは、どの会社にも共通する点があります。
審査のポイントを押さえておけば、事前の対策で、審査に通る確率を上げられるかもしれません。
今回は、カードローン審査の流れや審査基準について、分かりやすく解説します。
目次
カードローン審査の流れと方法は?
カードローンを申し込んでから審査の結果が出るまで、どのような流れで進むのでしょうか?
まず初めに、カードローン審査の流れと方法を見ていきます。
カードローン申込から審査完了までの流れ
カードローンの申し込みから審査結果が出るまでの流れは、上の図の通りです。
カードローンは、融資までにかかる時間が短いのが特徴です。
消費者金融なら、最短30分で審査結果が出て、即日の借り入れも可能です。
銀行カードローンでも、最短で翌営業日に借り入れまで完了できます。
<関連記事>:【5分で分かる】カードローン審査のすべて
カードローン審査は、「仮審査」と「本審査」の2ステップ
カードローンの審査には、「仮審査」と「本審査」の2つの段階があります。
それぞれの審査について、以下で詳しく見ていきましょう。
<仮審査>
仮審査では、申込画面で入力した情報などを元に、コンピュータによる自動審査が行われます。
申込条件に合わない人は、この段階で審査対象から外されてしまいます。
また仮審査の段階で、信用情報もチェックされています。
過去に延滞しているなど、信用情報に問題がある人も仮審査に通りません。
<本審査>
仮審査に通過すると、本審査に進むことが出来ます。
本審査では、仮審査の内容に間違いがないか、人の手によって改めて確認されます。
提出された書類の内容と、申告された内容が一致するかチェックするのも、本審査の重要な役割です。
なおカードローン審査にあたって、提出が必要な書類は以下の通りです。
必要書類 | 例 |
---|---|
本人確認書類 | 運転免許証、健康保険証、パスポートなど |
収入証明書類 | 源泉徴収票、給与明細、確定申告書など |
必要書衣類について、詳しくは下記のページをご覧ください。
<関連記事>:カードローンは免許証なしでも借りられる?審査に必要な書類って何?
カードローン審査のポイントは、職場への「在籍確認」
本審査の段階で、カードローン会社から申込者の勤務先に「在籍確認」が行われます。
在籍確認とは、申告された勤務先に本当に在籍しているかの確認を行うものです。
在籍確認の方法は、勤務先への電話が一般的です。
カードローン担当者は、在籍確認の電話であると分からないよう、個人名(銀行カードローンは銀行名の場合あり)で電話をかけてくれます。
とは言え、なかなか社外から電話が来ない職種の人などは、同僚に在籍確認の電話だとバレる危険はゼロではありません。
また土日祝日など会社の休業日に申し込んだ場合、在籍確認が出来ず、融資までに時間がかかる恐れがあります。
どうしても電話での在籍確認が難しい場合は、サポートセンターに相談してみましょう。
会社によっては、収入証明書を追加で提出すれば、電話での在籍確認を免除してもらえるケースがあります。
<関連記事>:カードローンの在籍確認で絶対抑えておくべきポイントは?
審査方法は、信用力を点数化する「スコアリング」
カードローンの審査には、「スコアリング」という手法が用いられます。
スコアリングは、申込者のプロフィールや信用情報などに点数をつけ、信用力を評価する方法です。
スコアリングでは、申込者の情報を数十項目に分けて、細かく分析されます。
トータルの点数が高い人ほど信用力が高く、「安心して貸せる人」であると言えます。
では具体的に、どのような項目が見られるのでしょうか?
審査基準については、以下で説明します
カードローンの審査基準は?重視されるポイントは?
審査で見られる情報は、大きく分けて「属性情報」と「信用情報」の2つです。
この2つの情報について、詳しく見ていきましょう。
1.申込者の属性情報
属性情報とは、申込者基本的なプロフィールを指します。
具体的には、以下のような項目を確認します。
・年収
・雇用形態、勤務先、職業
・勤続年数
・居住形態 など
年収に関して言えば、カードローン審査では、金額よりも安定性が重視されます。
たとえば、年収400万円で収入ゼロの月がある人よりも、年収300万円で毎月一定の給料を受け取っている人の方が、審査で有利です。
2.信用情報(他社での借入状況)
信用情報機関に登録された「個人信用情報」も、審査の対象です。
信用情報には、他社からの借り入れ状況や、過去の借金の返済履歴のデータが含まれています。
審査では、以下のような情報を確認しています。
・借入残高
・借入件数
・返済履歴 など
特に返済履歴には、カードローンの他、クレジットカードや商品代金の分割払いも含まれるので、注意が必要です。
他社であっても、過去に延滞した履歴があると、審査には通りません。
<関連記事>:カードローン審査で使われる「信用情報機関」とは?
審査項目と評価の傾向をまとめてみた!
実際のところ、どんな人が高く評価されるのでしょうか?
下の表では、代表的な審査項目について、評価の傾向をまとめてみました。
審査項目 | 評価が高い | 評価が高くない |
---|---|---|
収入 | 固定給 | 歩合給 |
雇用形態 | 正社員 | アルバイト・パート |
勤務先、職業 | 公務員、上場企業 | 自営業 |
勤続年数 | 長い | 短い |
居住形態 | 持ち家 | 賃貸 |
借入残高・件数 | ない、少ない | 多い |
返済履歴 | 延滞なし | 延滞あり |
<関連記事>:【元銀行員が解説】公務員のカードローン審査で大事なことは?
カードローン審査、通りやすくなるポイントは?
ここまで、カードローン審査の流れや仕組みについて見てきました。
では、審査に通りやすくするために、どうすれば良いのでしょうか?
勤続1年以上になってから申し込む
カードローン審査では、同じ会社に長く勤めている方が、評価は高くなります。
転職や失業のリスクが少なく、今の収入がキープされる可能性が高いと判断されるためです。
反対に、短期間で転職を繰り返している人は、審査にとおりにくいと言えます。
カードローンの審査に通りやすくするためには、同じ会社で1年以上働いてから申し込むと良いでしょう。
<関連記事>:【元銀行員が解説】カードローンの審査に通らない人の特徴
借入希望額は必要最低限に抑える
収入と借り入れのバランスも、審査で重視されるポイントです。
収入に対して借入希望額が高過ぎると、審査に落ちてしまいます。
中でも消費者金融は、総量規制の適用を受けるため、借り入れが年収の1/3までに制限されます。
銀行カードローンは総量規制の対象外ですが、自主的に貸し出しを抑える銀行も増えています。
返済が苦しくなるのを防ぐためにも、借入額は必要最低限に抑えましょう。
既存の借り入れを減らしてから申し込む
他の会社で複数の借り入れを行っている人は、カードローン審査に通りにくくなります。
家計が悪化しており、返済不能に陥るリスクが高いと判断されるためです。
カードローン審査では、特に借入件数が重要になります。
他社で5件以上の借り入れがある人は、カードローン審査にはまず通りません。
3件以上の人も、審査に通過するのは難しいでしょう。
新たなカードローンに申し込む前に、今ある借金を減らすことが先決です。
以上、カードローン審査の流れと審査基準を解説しました。
審査の流れや重要なポイントを知っていると、どうすれば審査に通りやすくなるか、対策を立てやすくなります。
審査になかなか通れない人は、審査に落ちる原因を取り除く事を最優先しましょう。
そうすれば自然と信用力が上がり、お金の不安も減っていくはずです。
- カードローンの審査には、「仮審査」と「本審査」の2つの段階がある
- 本審査の中で、勤務先に本当に在籍しているか確認するため、在籍確認の電話が来る
- 審査では、申込者の情報に点数をつけることで、信用力を評価する(スコアリング)
- 過去に延滞した履歴がある人は、カードローン審査に通らない
- 審査に通りやすくするためにも、すでに3件以上借りている人は、借り入れを減らすことが先決

この記事の執筆者: あいこ
元銀行員のアラサー女子。初心者のために、今日も分かりやすく解説します!プロフィールはコチラ