「カードローンを利用したいのに、なかなか審査に通らない」と悩む人は多いです。
なぜ自分が審査に落ちるのか、原因が分からないと困ってしまいますよね。
実は、カードローン審査に何度も落ちる人には、共通点があります。
今回は、カードローンの審査に通らない人の特徴を見ていきましょう。
目次
カードローン審査、知っておきたいポイントは?
なかなか審査に通らないと、自信をなくしてしまいます。
ですが何度か審査に落ちても、カードローンを利用できる可能性はゼロではありません。
ここではカードローンの審査について、知っておきたいポイントを解説します。
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審査に通らない人はどれ位いる?
消費者金融のカードローン審査の通過率は、40%~50%程度です。
例として、大手消費者金融のアコムを見ていきましょう。
下のグラフは、アコムの新規数と成約率を表したものです。
ここで言う「成約率」とは、審査に通過し契約した人の割合で、通過率とほぼ同じになります。
<出典>:ローン・クレジットカード事業|アコムの事業|IR情報|アコム株式会社
グラフから分かる通り、アコムの成約率は、約45~50%の間で推移しています。
カードローンの審査基準は各社で定められており、会社によって特徴もあります。
たとえば、若者層を得意とする会社、パート・バイトも積極的に取り組んでいる会社などです。
そのため一社で審査に通らなくても、他のカードローンでは通るケースはあります。
ですが、「お金を貸す」という観点で審査するので、審査基準にそこまで大きな違いは生まれません。
下のグラフは、銀行カードローン利用者のうち、審査に落ちた経験がある人の割合を示したものです。
<出典>:銀行カードローンに関する消費者意識調査に関する報告‐全国銀行協会より作成
グラフを見ると、銀行カードローン利用者で審査に落ちた経験があるのは、7.7%に留まっています。
つまりカードローン審査に通ったことがある人は、他のカードローンでも審査に落ちにくいと言えます。
では、審査に通る人と通らない人には、どのような差があるのでしょうか?
<関連記事>:カードローンとは?元銀行員がわかりやすく解説!
貸し手は「完済できる人」に貸したい
お金を貸すことは、貸し倒れリスクを背負うことにもなります。
このリスクを抑えるために行われるのが、審査です。
審査では、各社で設定した基準をもとに、「最後まで返済できる人か」を見極めます。
利用条件を満たさない人は門前払い
すべてのカードローンで、利用条件が決められています。
利用条件を満たしていないと、その先の審査に進む事すらできません。
主な利用条件は、「年齢」と「安定した収入があること」です。
年齢制限は会社によって異なりますが、20歳以上69歳以下(65歳以下)とするのが一般的です。
また「安定した収入」とは、週3日以上の仕事が基準になります。
単発バイトや週1~2日の非常勤の仕事では、審査に通るのは厳しいでしょう
審査のカギは「信用力」
カードローンの審査では、「スコアリング」が行われています。
スコアリングとは、申込者の個人情報に得点を付ける手法です。
この得点が高ければ高いほど、安心して貸せる、つまり「信用力が高い」と言えます。
<関連記事>:【元銀行員が解説】カードローンの審査の流れと審査基準
カードローン審査に通らない!5つの原因
カードローン審査の基準は、会社によって少しずつ異なります。
ですが、大きなマイナス評価となるポイントは、どのカードローンでも共通です。
カードローン審査になかなか通らない人は、次の5つのどれかに該当している可能性があります。
1.過去に延滞している
カードローン審査で落ちる原因の一つが、過去の延滞(=返済遅れ)です。
延滞が発生すると、社内データベースや信用情報機関に事故情報として登録されます。
信用情報機関の情報は、金融機関の間で共有されており、審査で必ず確認する決まりになっています。
延滞の履歴があると、返済が終わっても5年間は審査に通りません。
<関連記事>:カードローン審査で使われる「信用情報機関」とは?
2.他社からの借り入れが5件以上ある
カードローンの審査では、他社からの借り入れも確認しています。
特に借入件数が重視され、借入先が多いほど、審査担当者にマイナスの印象を与えてしまいます。
5件以上の借り入れがある場合、「返済能力に問題あり」と判断され、審査で落とされるケースが多いです。
3.収入と借入れのバランスが悪い
カードローン審査では、収入と借入れのバランスも重要なポイントです。
借入希望額に対して年収が少ないと、返済能力が足りないと判断されてしまいます。
また消費者金融の場合、総量規制によって借り入れは年収の1/3までに制限されます。
年収の1/3を超えて借りようとすると、審査に通りません。
他社からの借り入れがある場合、残高との合計で1/3までなので、特に注意が必要です。
一方、銀行カードローンは総量規制の対象外ですが、自主的に制限を設けるケースが増えています。
たとえば、みずほ銀行カードローンは、貸出を年収の1/3までとする、という方針を出しています。
<関連記事>:【元銀行員が解説】総量規制対象外の即日カードローンは?
4.申込内容に誤りがある
年収が少ない人や他社の借り入れが多い人は、「審査に不利になるかも」と不安になりますよね。
ですが、事実と異なる内容を申告するのは、絶対にNGです。
申込内容が事実と違うと分かれば、信用できない人物とみなされ、審査で落とされてしまいます。
仮に審査に通っても、ウソがバレた時点で、一括返済を求められるケースがあります。
わざとではなく、ミスで誤った申告をしても同様です。
申し込みを行う際は、正しい内容を入力するよう徹底しましょう。
<関連記事>:カードローンの審査で嘘を付くのはヤバイ?
5.複数のカードローンで同時に申し込んでいる
短期間で複数のカードローンに申し込むのも、審査に通りにくくなる原因の一つです。
申込み情報も信用情報機関に登録され、6か月間は記録が残ります。
短期間の複数社への申込みは、審査担当者に「お金に困っている」という印象を与えてしまいます。
特に3社以上で同時に申し込むと、マイナス評価になり、審査に落ちやすいです。
カードローン審査に通りやすくするには?
ここまで、カードローン審査で落ちる原因を見てきました。
では、審査に通るためには、どんな対策が出来るのでしょうか?
1.銀行カードローンよりも消費者金融を選ぶ
銀行カードローンは、金利が低めに設定されている分、審査は厳しいと言われます。
一方、消費者金融の審査は、銀行に比べると通りやすい傾向にあります。
銀行カードローンに絞って申し込んでいた人は、消費者金融も検討してみると良いでしょう。
ただし銀行カードローンの上限金利が15%なのに対して、消費者金融は上限18%と、金利はやや高めです。
<関連記事>:【元銀行員が解説】銀行カードローンとは?メリット・デメリットは?
2.同じ会社で1年以上働いてから申し込む
勤続年数が長ければ長いほど、審査での評価が高くなります。
カードローンでは、収入の大きさ以上に安定性を重視するためです。
審査に通りやすくするには、1年以上働いてから申し込むのが望ましいでしょう。
3.借入希望額は必要最低限に抑える
収入に対して借入希望額が高過ぎると、返済が厳しいと判断され、審査で不利になります。
そのため低めの金額を希望した方が、審査に通る可能性が高くなります。
借り過ぎ防止のためにも、必要最低限の金額で申し込むと良いでしょう。
4.既存の借り入れを減らすのが優先
上にも書きましたが、総量規制の影響で、年収の1/3をオーバーすると、新たな借り入れはできません。
すでに上限ギリギリまで借り入れを行っている人は、残高を減らすことが先決です。
また借り入れ件数が多い人は、おまとめローンで一本化してから申し込みましょう。
おまとめローンは、一般のローンよりも金利が低めなので、支払いの負担も抑えられます。
以上、カードローン審査に通らない人の特徴を解説しました。
まず取り組むべきは、審査に通らない原因を突き止める事です。
落ちる原因を取り除くのが、カードローンの審査に通る一番の近道と言えます。
- カードローン審査でポイントになるのは「信用力」
- 過去に延滞があると審査に通らない
- 短期間で複数のカードローンに申し込むのも、審査に落ちる原因になる
- 審査に通りやすくするには、借入希望額を必要最低限にすること
- 既存の借り入れが多い場合は、残高を減らすことが最優先

この記事の執筆者: あいこ
元銀行員のアラサー女子。初心者のために、今日も分かりやすく解説します!プロフィールはコチラ