即日融資が銀行カードローンでNGになった理由とは?

2018年1月から、銀行カードローンの「即日融資」が停止されることがさまざまなメディアで報じられています。

カードローンの即日融資は、至急でお金を借りたい人にとって非常に助かるため、“即日融資が可能なカードローン”を探して利用する人もいるほどです。


即日融資に対する利用者のニーズは、非常に高いと言えます。

こうした状況なのに、なぜ銀行カードローンは「即日融資」を取りやめることになったのでしょうか?

ここではその背景や、今後の即日融資の注意点について見ていきます。


銀行カードローンが即日融資を停止、その背景は?



カードローン業界で長年人気だった「即日融資」ですが、ここに来て、銀行カードローンの即日融資が停止されることになりました。

ここでは、銀行カードローンが「即日融資」を取りやめることになった背景・理由を見ていきます。

きっかけは、大手銀行による暴力団員への融資問題

2013年頃に週刊誌で報じられ社会問題にもなりましたが、某メガバンクの暴力団関係者(いわゆる「反社会的勢力」)への融資が発覚しました。

より正確には、その融資審査を担当したのは提携する信販会社でして、その点では某メガバンクに責任はありませんでした。

ですが実際に融資を行ったのが某メガバンクだったこともあり、世間から激しいバッシングに会いました。


2003年(の「犯罪収益移転防止法」施行)以降、金融機関は暴力団員の口座開設を厳しく取り締まるようになりましたが、この事件をきっかけに、反社会的勢力への融資審査を厳しくする機運が高まりました。

<関連サイト>
みずほ銀行暴力団融資事件 – wiki

反社会勢力のデータベースを関連団体で共有

こうした取り組みの一環として始まったのが、全国銀行協会による反社データベースの共有です。

各銀行は過去の取引を通じて、暴力団関係者(反社会的勢力)のデータを蓄積していました。これを全国銀行協会でデータベース化して、各銀行と情報共有していました。


ですが今回の事件を受け、日本クレジットカード協会など8つの金融業界団体にこのデータベースを開放し、各団体が反社会的勢力のチェックをしやすくしました。

また、他の業界団体が提供する反社データベースを、各銀行が融資審査の際に活用できるよう検討に入りました。

<関連サイト>
反社会的勢力との関係遮断に向けた対応について(全国銀行協会)

待ち望んでいた警察庁へのデータベース照会だけど・・・?

銀行として次に望んだ一手は、警察庁のデータベースへの照会です。当たり前の話ですが、暴力団についての情報を一番持っているのは警察です。

警察庁のデータベースをチェックできるなら、100%とはいかないまでも、かなり高確率で暴力団員を審査ではじくことができます。


実際、証券会社の口座開設では2013年1月以降、警察庁へのデータベース照会が行われていました。

早いときにはものの数分で照会結果が返ってくることもあり、銀行協会も同じデータベースを使えるよう警察庁に要望を出していました。


こうした要望を受け、警察庁は反社データベースの照会を銀行からも受け付けることにしたのですが、その仕組みは銀行側の期待を大きく裏切るものでした。

一言で言えば、時間が掛かり過ぎるのです。

最短でも翌営業日、遅いと回答まで2週間もかかる仕組みでした。これでは、銀行によるスピード審査が不可能になります。

以下では、その流れを詳しく見ていきます。

警察庁データーベースへ照会の流れ



ここでは、銀行が警察庁データベースに照会する流れを見ていきます。


まず、ある個人が銀行に融資(たとえばカードローン)を申し込むとします。担当部署なり支店は、申し込み者のデータを銀行本部に送ります。

銀行本部は預金保険機構(預保)に、申し込み者データを送ります。この時に送るデータは、氏名・住所などの簡単なデータです。

預保は警察庁の反社データベースに照会を掛けます。これを一次照会と言い、翌営業日には回答があります。

この一次照会で問題なければ、銀行は反社(暴力団)チェックはOKということで審査を続けられます。


この一次照会でデータベースに「ヒット」した場合は、銀行は申し込み者の詳細データを預保に送り、再度チェックを受けることになります。

これを二次照会と言います。

預保は受け取った申し込み者データを都道府県警察に送り、暴力団関係者に該当するかのチェックを受け、その結果を銀行に返します。

この二次照会の回答は早くても数日、遅いと2週間ほどかかります。



この反社データベース照会は、2018年1月から始まります。

<関連サイト>
【新聞の盲点】銀行カードローンビジネスに大打撃か? 警察庁反社データベース接続問題

銀行の即日融資は事実上「不可能」に

銀行による申し込み者の反社チェックは、暴力団を排除する点から見ても本来望ましいことのはずです。

ですが上で見た通り、このチェックのために審査に時間が掛かるようになり、銀行による即日融資が事実上「不可能」になります。


ちなみに反社データベース照会の対象は、個人の申し込みであること、カードローンや住宅ローンが対象になること、教育ローンは対象外であること、とされています。


中でも最も影響が大きいと見られるのが、銀行カードローンです。銀行カードローンは、消費者金融カードローンと競う形で審査スピードを上げて、即日融資にも対応可能でした。

これに加えて、銀行としてのブランド力・安心感、消費者金融に較べて低金利でキャッシングできる利点もあり、銀行カードローンはここ5~6年で大幅に利用者を増やしました。

<関連記事>
銀行カードローンのメリットとデメリットを教えて!


ですが、カードローン申し込み者の大半は「なるべく急いでお金を借りたい」という即日融資の希望者と思われます。

銀行カードローンが「即日融資・不可」となると、銀行・利用者の双方にとって大きな影響が出ると思われます。


銀行カードローンの即日融資、なくなると何が起こる?



2018年1月以降は利用ができなくなる「銀行カードローンの即日融資」ですが、利用できなくなることで、何が起こるのでしょうか?

ここでは、銀行カードローンの即日融資が利用できなくなった場合に起こることを予測し、見ていきます。

銀行カードローンは今より借りづらくなる?

これまでも消費者金融カードローンと比較して審査が厳しいと言われていた「銀行カードローン」ですが、2018年1月以降は、これまで以上に審査が厳しくなることが見込まれます。

そのため、これまでであれば審査に通ることができた人でも、新たな審査体制導入後は審査に通過できなくなる可能性があります。

<関連記事>
【重要】銀行カードローンの審査に落ちた原因はコレ!

即日で借りたい人が「消費者金融」に流れる

銀行カードローンの即日融資が利用できなくなることから予測されるのは、消費者金融カードローンの利用者の増加です。

先でも書いたとおり、今回、即日融資を取りやめるのは、「全国銀行協会に加盟する銀行のカードローンのみ」で、消費者金融カードローンはこの中に含まれていません。


そのため、2018年1月以降に即日融資を利用したい人の多くは「消費者金融カードローン」へ流れることが推測されます。

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【注意!】即日でカードローンでお金を借りる時に気を付けるべきことは?

信用金庫のカードローン利用者も増加の見込み

「全国銀行協会に加盟する銀行」が今回カードローンの即日融資を停止する対象であることを上でも書きました。

「全国銀行協会」は、その名のとおり“銀行の”協会であるため、原則的に銀行以外の団体は加盟していません。(ただし、例外として「農林中央金庫」は加盟している)


信用金庫、労働金庫などの「銀行以外」のカードローンはこの取り決めの対象外であるため、これらのカードローンを利用する人も増加する可能性はあります。

ヤミ金が増える

銀行カードローンの即日融資が停止されること・審査が厳格化することで警戒しなければいけないのが、違法に貸金業を営む「ヤミ金」が増えることです。

審査の厳格化により、2018年1月以降は銀行カードローンの審査に通らない人が増加することが見込まれます。


審査に落ちた場合、“次の手”として消費者金融などのカードローンを利用しようと考える人もいるでしょう。

そんなとき、たまたま何かのきっかけでヤミ金業者を知り、そうとは知らずに申し込んでしまうケースがあります。


不審なほどの好条件を提示してきたり、こちらが求めた訳でもないのに勝手に郵便物やメール・電話などで営業をかけてくる業者は100%ヤミ金だと考えて間違いありません。

ヤミ金は危険な人物が営業している可能性があるうえ、法外に高い金利を要求されることも十分に有り得ます。決して関わらないように注意しましょう。


その他にも銀行カードローンに起こりそうな変化



上で見てきた以外にも、まだ銀行カードローンに起こりそうな変化があります。

ここでは、さらに今後の銀行カードローンに起こりそうな変化を見ていきます。

借入額の上限が設定されるかも

反社会的勢力との関わりを絶つことの他に銀行が改善を目指しているのが、銀行カードローンの過剰借り入れ(=借り過ぎ)によって返済困難に陥る人を減らすことです。

カードローンは24時間ネットから申し込みや借り入れの手続きができることもあり、その手軽さから、自分の返済能力を超えた借り入れを行う人が増加しました。


このことが原因なのか、多重債務者は近年、増加傾向にあります。

また最終的に返済が不可能となり、自己破産などの法的手続きを取るまでに至った人が2016年以降、増加に転じました。


消費者金融のカードローンは法律(総量規制)によって「年収の3分の1を超える借り入れはできない」ということが決められていますが、銀行の場合は現状、このような決まりがありません。

しかし、「借りすぎ」を防ぐ観点から、今後は借り入れの上限額が設定される可能性があります。


また、銀行カードローンでは、過剰融資を防ぐ取り組みの一環として、2018年1月以降、「利用者の家族からの申し出があれば貸付を自粛する」ことが決まっています。

<関連記事>
カードローンの借入限度額、いくらまで借りられる?

融資上限額が低くなるかも

これまでと同じ条件で申し込みをしたとしても、2018年1月以降の審査通過者に関しては、以前に比べて融資の上限額が低くなる可能性があります。

これも理由は上記と同じで、「貸しすぎ」を防ぐ目的からと言えます。


銀行カードローンの即日融資がなくなる前に知っておきたいポイント



ここまで、銀行カードローンの即日融資が停止される理由や今後予測される変化を見てきました。

最後に、銀行カードローンの即日融資がなくなる前に知っておきたいポイントを見ていきます。

いつから即日融資の申し込みができなくなる?

銀行カードローンが「即日融資」を停止するのは、2018年1月からです。

そのため、即日融資の申し込みができなくなるのも同じく2018年1月からです。


ただし、2018年1月を迎える前から少し早めに審査が厳格化される可能性もあります。

即日融資なら消費者金融を検討

銀行カードローンが即日融資を停止した後でも、何かの理由で「即日融資」を利用しなければいけない場面もあるかもしれません。

そんな場合は、消費者金融カードローンの即日融資を検討するとよいでしょう。


消費者金融は今のところ即日融資を停止するという情報はないため、今後は「即日融資を希望する場合は消費者金融カードローン」ということになるでしょう。

2017年中に申し込みを済ませる手も

どうしても銀行カードローンの即日融資を利用したい場合は、2017年12月までに銀行カードローンの申し込みを済ませることで「即日融資」を利用できる可能性があります。

ただし、2017年中にすでに審査が厳格化されている可能性もありますが、2018年に入ると確実に「即日融資」の利用はできないので、利用したい場合は「2017年中に申し込むこと」にするとよいかもしれません。



即日融資が銀行カードローンでNGになった理由とは? まとめ

  • 2018年1月以降、銀行カードローンのみ即日融資ができなくなる
  • 即日融資停止の背景にあるのは、反社会勢力(=暴力団関係者)のチェックを厳しくするため
  • 銀行カードローンは警視庁のデータベースを照会するため、審査は早くても翌日に。遅いと2週間かかる
  • 消費者金融カードローンは継続して即日融資に対応可能
  • 信金、信組、労金など、「銀行以外」の金融機関は、警視庁データベースの対象外

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