教育ローンと奨学金の違いは?お金を借りる時の注意点は?

長く不況で、夫婦で共働きをしていても教育資金が足りないと、頭を悩ませる親御さんは決して少なくありません。

そんな時、頼れるのが「教育ローン」や「奨学金」です。

ですが教育ローンと奨学金は、一見似たサービスですが、その性格は大きく違います

今回は、教育ローン・奨学金とは何か、また利用にあたっての注意点を解説します。


教育ローンとは?奨学金とは?

ここでは、教育ローンと奨学金の違いを簡単に見ていきます。

教育ローンとは教育資金のために親が借りるローン

「教育ローン」とは、教育資金のために親が借り入れするローンです。

融資を受けることができれば、お金を理由にお子さんの進学を諦める必要がなくなるため、毎年たくさんの親御さんが利用しています。

借入先は主に金融機関です。

奨学金とは公的機関からの教育資金の借り入れ

奨学金とは、教育(進学)資金のために学生本人が借り入れするローンです。

非常に低金利で借り入れできるため、今でも広く活用されています。

借主は主に公的機関や公共団体・民間団体・大学など、多種にわたります。

<関連記事>学生ローンでお金を借りるのに注意したいことは?

教育ローンと奨学金の違いは?


(1)借主が違う
教育ローンの借主が親であるのに対し、奨学金の借主は学生本人です。

借主が学生本人ということは、返済義務も学生本人ということです。

学生は卒業後に奨学金の返済を開始しますが、勤務先のお給料が想定よりも低くて、返済に苦しむケースが多発しております。


(2)教育ローンは必ず返済義務がある
教育ローンの貸主は、たいていが金融機関(銀行)です。必ず返済義務があります。

一方で、奨学金の中には「給付型(付与型)」と呼ばれるタイプがあり、返済義務がありません

また、一部の奨学金は金利のないタイプがあります。教育ローンには、ありません。


(3)奨学金は借り入れ条件が厳しい
先に書いた通り、奨学金の金利は相当低い(か金利なし)です。

その分、審査が厳しく、借り入れのための条件も厳しいです。

この点は後ほど詳しく見ていきます。

「教育を受けるための用途」なら何でも使用可能

教育ローン・奨学金の融資を受けたお金は、「学校の入学金や授業料、教科書の購入代にしか使ってはいけない」と思っている方は意外に多いものです。

しかし、実際にはそんなことはありません。


学校で教育を受けている期間中は、文房具や定期券など、細々とした物の購入が必要になります。

教育を受けるうえでの必需品を購入することは、問題ありません


また、通う学校によってはお子さんが一人暮らしをしなければいけないケースもあるでしょう。

その場合は家賃や光熱費・水道代なども必要になったり、その他にもパソコンやタブレット、修学旅行代が必要になることも考えられます。

上記のように、「教育を受けるための用途」であれば、借り入れたお金から支払うことが許されています。

教育ローン・奨学金はどこで借りるの?

教育ローンは、借入先によって申込方法が異なります。

例えば、日本政策金融公庫や各銀行の教育ローンを利用する場合の申込方法は、「店舗」もしくは「インターネット」から選ぶことができます。

<外部の関連サイト>:
教育一般貸付(国の教育ローン)|日本政策金融公庫

教育ローン | 三菱東京UFJ銀行


一方で奨学金は、下の表でも分かるように、その種類によって申し込み方法が違います。

現在在籍している学校を通じて申し込んだり、融資元へ直接の申し込みが必要な場合があったりと、バラバラです。

また、日本学生支援機構の奨学金に関しては、どの時期に申し込みをするかによっても申込先が変わります。


日本学生支援機構では、高校3年在学中に奨学金に申し込むことを「予約採用」、大学・専門学校へ進学後の春に奨学金に申し込むことを「在学採用」と呼びます。

なお、日本学生支援機構ではこの他に、「緊急(応急)採用」という奨学金もあります。

当初は奨学金の利用予定がなかった学生の家計支持者(親など)が、失業・病気などで予定外に学費の支払いが困難になった場合に、申し込みができます。

融資元申込方法
日本学生支援機構の奨学金 ■予約採用
1.在籍高校を通して申し込み
2.日本学生支援機構へ直接申し込み

■在学採用/緊急・応急採用
進学先の学校を通して申し込み
大学・専門学校独自の奨学金郵送・学内の奨学科などで申し込み
※各学校により異なる

   
<関連サイト>:独立行政法人日本学生支援機構 – JASSO



奨学金が使えないのは、どんな時?

奨学金の方が低金利なため、真っ先に奨学金を検討する人が多いですが、意外に使いづらい場合も多いです。

ここでは、奨学金を利用できないケースを見ていきます。

年収制限・基準成績を満たせない場合

奨学金には、「子供が1人の世帯は年収が790万円以下であること」といったように、年収制限が設けられています

一方で教育ローンは、「年収200万円以上の方」などのように、収入の下限の条件はあるものの、上限に関しての制限はありません。

またお子さんが一定以下の成績の場合、奨学金を使えない場合があります。

奨学金では支払い時期に間に合わない場合

奨学金は低金利さが魅力ですが、一年の中で申し込める時期が限られています

また、審査通過後、実際にお金を借りられるのは大学に進学してから(4月~7月頃)なので、入学前の3月頃に支払いが必要となる「入学金」や「前期の学費」の支払いは家庭のお金から捻出しなくてはいけません。

この「前期分の諸費用の支払い」自体が困難な家庭は、教育ローンの利用を検討した方がよいでしょう。

教育ローンの場合、一年中いつでも申し込みができるうえ、20日ほどで融資金を受け取ることができるため、急いで融資を受けたい場面では有利です。



教育ローンのメリット・デメリットは?

ここまで、教育ローンの大まかな中身を見てきました。

ここでは、教育ローンの魅力(=メリット)や使いにくさ(=デメリット)を見ていきます。

メリット1:成績が問われない

奨学金の場合、「成績が5段階評価のうち評定3.5以上であること」といったように、成績の条件があります。

一方で教育ローンでは、成績は問われません。

メリット2:融資スピードが早い

先でも書いたとおり、奨学金の場合は借りたお金を受け取るまでに、数ヶ月の時間がかかります。

一方で「教育ローン」の場合は、20日ほどで融資金を受け取ることができます。

このように融資スピードが早い点も「教育ローン」の強みと言えます

メリット3:まとまった額を借りられる

奨学金は、「毎月○万円」というように融資額が分割で振込まれます。

そのため、数百万円を借りることができたとしても、そのお金が一気に受け取れる訳ではありません。


一方で、「教育ローン」は、融資額のすべてを一気に受け取ることができます

ですから、まとまった額のお金を急いで用意したい場合には奨学金よりも適しているのです。

デメリット1:奨学金より金利が高い

1つ目のデメリットは、奨学金に比べて金利が高いことです。

教育のために受ける融資は、1年などの短期間で済むことは非常に稀(まれ)です。

そのため、4年など長期に渡って融資を受けた場合、「教育ローン」は奨学金に比べ、より多くの利息を支払うこととなります。

<関連記事>【低金利カードローン】元銀行員がおすすめを紹介します!

デメリット2:奨学金より融資額が少ない

奨学金の場合、4年間継続して借り入れを行った場合、最大で576万円の融資を受けられるケースがあります。

一方で教育ローンの場合、借りられる金額は最大でも350万円です。

教育ローンの場合、返済をして隙間ができた分は、繰り返し借り入れができます。

しかし、そうは言っても、借りられる金額が少ないのはやはりマイナスの要素と言えるでしょう。



教育ローンのお金を借りる!でも融資条件は?

教育ローンの利用を検討するうえで、気になるのが「融資条件」です。

融資条件は利用する会社によっても異なりますが、ここでは一般的な条件を見ていきます。

金利の目安は2%~4%ほど

教育ローンの金利は、一般的に2%~4%程度で、それなりに低金利です。

しかし、奨学金の金利が無利息・もしくは0.01%~0.33%であることを考えると、「奨学金よりは金利が高い」とも言えます。

返済期間は最長15年

教育ローンの返済期間は最長15年です。

もちろん、これより早めに完済できるのであれば、是非そうしましょう。

早く完済できれば、それだけ無駄な利息のカットにつながります。

<関連記事>:【元銀行員が教える】カードローン返済の上手なコツは?

20歳以上で安定収入があれば本人の申し込みも可

教育ローンは基本的には親が借主です。

ですが、子供本人が20歳に達しており、長期のアルバイトで安定収入を得ている場合は、子供本人が教育ローンに申し込むこともできます。

教育ローンと奨学金の違いを表にまとめました

以上、教育ローンと奨学金の違いを見てきましたが、表にまとめると以下のようになります。

教育ローン奨学金(日本学生支援機構)
借主保護者学生本人
年収制限年収200万円以上
※融資元により異なる
■子供1人の世帯
年収790万円以下まで

■子供2人の世帯
年収890万円以下まで

※子供の人数によって年収制限が異なる
成績問われない問われる
※成績が5段階評価のうち
評定3.5以上などの条件あり
申し込める時期一年中■(予約採用)
1.高校3年の5月~6月頃
2.高校3年の10月~11月頃

■(在学採用)
進学後の毎年春

■(緊急・応急採用)
進学後の緊急時(随時)
審査にかかる時間20日程度3~5ヶ月
融資額最大350万円
※学生1人あたり
最大576万円
※学生1人あたり
融資方法融資額を一括で振込毎月定額を振込
金利2%~4%程度無金利または
0.01%~0.33%
※奨学金の種類により異なる
利息発生の時期借入の翌月から発生卒業後から発生
返済が始まる時期借入の翌月から卒業後から

   



教育ローンの審査に受かるためには何が必要?

一般的なローンと同じように、教育ローンにも「審査」があります。

ここでは、教育ローンの審査に通るために必要な基本のポイントを見ていきます。

過去に金融事故がないこと

どのようなローンであっても、信用情報に「事故情報」が記録されていては、絶対に審査に通ることができません。

事故情報とは、「延滞」「任意整理」「自己破産」などのことです。


これらが信用情報に記録された場合、5年から10年はその情報が消えることはありません。

そのため普段からお金の管理はきちんと行い、悪い記録を残さないように行動することが重要です。

<関連記事>:カードローンの審査に通らない人の特徴は?

他社借入は完済しておく

一般的なローンと比べて、教育ローンの審査はより厳しいと言われています。

そのため、教育ローン以外の借り入れがある場合は、できるだけ先に完済してから教育ローンに申込みましょう。

勤続年数は長い方が有利

「教育ローン」はアルバイトで収入を得る方でも申し込みが可能です。

ただし、勤続年数に関しては「最低2年」などの条件があることがほとんどなので、この条件を満たしていなければ申し込みができません。

なお、1社での勤続年数は長ければ長いほど「信頼できる人物」と判断されるため、審査で有利になります。



この記事のまとめ

  • 教育ローン・奨学金ともに教育資金のローンだが、借主が違う
  • 教育ローンは親が、奨学金は学生が借主になる
  • 教育ローンの返済は絶対だが、奨学金には返済不要・利息なしのタイプもある
  • 奨学金は教育ローンに較べて低金利(もしくは金利なし)だが、審査・手続きは厳しい
  • 教育ローンは融資スピードが早く、まとまった額を一気に借りられる

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